あたくし小説

30代ママ、しぃの日々の諸々を書き残す「私小説」。不妊治療・子育て・映画・洋ドラ・キャリアアップ・ヲタ文化等々、好きなものを好きな時に発信中。

体外受精は療養休暇の対象になるのか

私が経験した不妊治療は人工授精までなのですが、人工授精チャレンジの回数が増えるにつれ、体外受精へのステップアップも考えるようになっていました。

幸い「これで最後」と思っていた人工授精が成功したため、体外受精には進まなかったのですがね。

sissy0421.hatenablog.com

とはいえ、病院ではステップアップの相談はしていましたし、勉強会にも出ました。で、その時、気になったことがあったのです。

体外受精は仕事と両立できるのか問題」です。

……いや、この時点で私の中では「両立は難しい。というかしたくない。できればまとまった療養休暇を申請して、その間にやりたい」という気持ちになっていました。

というのもですね、数年前までいた前の職場で、不妊治療を理由に1ヶ月間の療養休暇を取った女性の方がいたんです。治療内容をはっきりと聞いたわけではなかったんですが、多分体外受精だったんだろうなと思います。幸い、その方は成功して、戻って来た時には妊娠されていました。

さらに、現在の職場でも、ある先輩から「私、しばらく療休取って妊活に専念した人を知ってるよ」と言う証言を得ました。

よって私の中で、体外受精=仕事休まないとできないもの」という構図ができてしまってたんですね。「休まないとできない」まではいかなかったとしても、ストレスとかそういったものから遠ざかるためにも、一旦仕事からは離れた方が成功率が上がるんじゃないかとも思ってましたし。

で、まずは職場の上司に相談。自分の知っている前例を話し、なるべく迷惑をかけない時期を選ぶので、その間にまとまって休みを取り、高度な治療に踏み切ってみたいのですが、と言ってみました。

すると答えはこうでした。

休まなければいけない根拠を明記した診断書を貰って来れるなら、まあ不可能ではないとは思うけど…」

次は病院。体外受精に踏み切るとしたら、療養休暇を申請したい。職場を納得させられる診断書を書いて貰えるのか?という点を相談しました。そしたら、

「いや、まとまって仕事を休まなければいけないなんてことはないよ」

と先生。えっ!?と驚く私。さらに、

「まあ、採卵の日にはさすがに休んで欲しいけど…別に絶対安静になるとかそんなこともないし、仕事を早退して来て欲しいのはせいぜい数日だけなんだよね。注射も自己注射にするって手もあるから」

Σ(・□・;)

「診断書も出せないことはないんだけど…理由は『不妊治療のため』くらいしか書けないんだよ。まとまって休まなければいけない根拠をそれ以上並べられるかっていうと…難しいね。嘘は書けないし。だいたい、まとまった休みを取ったからといって、その間にやった体外受精が必ず成功するとは限らないしね」

そうか…と納得。

じゃあ、私の知ってる前例は何だったんだ?とも思ったのですが、とりあえずそれ以上考えるのはやめました。体外受精に療養休暇は別段必要ない。それだけは分かった瞬間でした。

結局、私は人工授精で成功を見れたため、体外受精はせずに今に至っています。…ただですね。

体外受精に療養休暇は別段必要ない、つまり仕事と両立可能だと書きましたが、これはあくまでも私の働き方の場合、です。
仕事によってはとてもじゃないけど両立なんてできやしない、という人も間違いなくいると思います。そうなれば、仕事と高度治療のどちらを取るのか、厳しい選択を迫られるケースも多いのでしょう。体外受精は人工授精とは比べものにならないくらい高額のお金がかかるのに。それを考えると暗い気持ちになります。

妊活世代の働き方や、高度不妊治療の医療費等々、もっと見直されて欲しいものだと切に思います。